7月の初め辺りに、次のようなポストをしましたが、その続報です。
通常、「Audible」の「無料体験期間」は「30日間」らしいのですが、
当時、ちょうど、Amazon の「プライムデー」で「3ヶ月無料キャンペーン」が実施されていたこともあり、
まぁ、このキャンペーンが、ちゃんと適用されているのかどうかは、イマイチ、よく分からない状態なのですが、
ともあれ、7月12日から、湊かなえ『暁星』を聴き始め、7月中に、一応、最後まで聴き終えました。
実際には、毎日、というわけでもなければ、各章を、それぞれ1回ずつ、聴いたわけでもない(何度も聴いた章もあるため、体感では、2周くらいした気がする)のですが、
なんにせよ、大体、2週間くらいかけて、少しずつ、聴いていった感じです。
結論から言うと、これで、月額「1,500円」なら、全然、安い気もしてきますね。
そもそも、『暁星』は、今、普通に買うと、Kindle版でも「1,800円」以上しますし、
なんなら、毎月、1作品だけ聴ける、月額「880円」の「スタンダードプラン」というのも、用意されているようです。
あるいは、「文庫化」されるのを待たず、比較的、新しい作品を読む(聴く)口実にもなりそう。
まさに、私は、湊かなえさんの作品については、文庫化されているものから、順に追って読んでおり、まだまだ、積読も多いのですが、
というか、積読が多すぎることもあって、新作にはなかなか、手が伸びにくいわけですが、
今回、「本屋大賞」にもノミネートされていて、ちょっと気になっていた『暁星』は、この機会に、優先して読む(聴く)ことができました。
そして、いつか、文庫版で「読み返す」こともあるかもしれない、と思えば、実に、いい流れです。
とは言え、もちろん、サブスクに登録していても、自分の読み(聴き)たいものが対象作品に含まれていなければ、どうしようもないわけで、
それでも「元を取ろう」として、さほど読みたくもない作品を読む(聴く)ケースが増えたとしたら、
それはそれで、「良き出会い」になることもあれば、
そんな暇があるなら、積読を消化した方がいいかもしれない、
というのは、構造としては、「Kindle Unlimited」と同様の問題を抱えている、とも考えられるでしょうか?
まぁ、単純に、「Audible」に使う時間が増えた代わりに、紙の本や電子書籍を読む時間が減ったか?というと、案外、そうでもなく、
私の場合、オーディオブックは「別腹」のようで、読書時間を合計すると、確実に増えてはいそうなので、「Kindle Unlimited」の時ほど、気にすることもないとは思いますが(逆に言えば、電子書籍だと、競合しやすいということ)。
むしろ、本に触れるタイミングが、自然と増えて、嬉しい。
減ったのは、多分、だらだらとスマホを見る時間だったりもするので、だとすれば、なおさら(オーディオブックを聴いている最中は、スマホを見ると気が散ってしまうので、自ずと避けやすくなる、というのもポイント)ですね。
もとより、小説は、紙の本と電子書籍とで、それぞれ、最低でも1冊ずつ、同時進行で(日課として、各作品を少しずつ)読み進めていたので、
そこに、オーディオブックが加わると、これからは、常に、3冊以上は、読み&聴き進めていくのが、普通になるかもしれません。
ちなみに、小説以外の本については、また、別の機会に話します。
さて、それでは、そろそろ、オーディオブックを体験してみた感想というか、ファースト・インプレッションを、もう少し詳しく、語るとしましょう。
前回の記事で、予想していた印象としては、まず、以下のようなことを書いていたのですが、
紙の本 ≒ 電子書籍 ≠ オーディオブックそれぞれ、違ったメリットを持っている、と考えていますが、その上で、オーディオブックは、比較的、距離が(良し悪しではなく)遠い、と思うわけです。
とは言え、実際に体験してみると、より「ニアリーイコール」に近づいていくのではないか?と、今から予想していたりもします。
確かに、思った以上に「ニアリーイコール」に近づいてきました。
それは、裏を返すと、「表現の違い」による、体験としての「付加価値」は、思ったより感じられなかった、ということになるのかもしれませんが、
多分、その辺は、かなり個人差が出てくるところだろうと思います。
というのも、個人的には、普段、自分で本を読んでいる時の感覚と、オーディオブックを聴いた時とで、それほど「乖離」はなかったような気もするんですよね。
つまり、私は、もともと、頭の中で「声」を想像するようにして、文章を読む傾向が強いからか、少なくとも、『暁星』に関しては、非常にスムーズに入ってきたし、
なんというか、良くも悪くもですが、そこに「意外性」は、全くと言っていいほど、なかったわけです。
自分で読んだ場合でも、大体、同じようなイメージになるのではないか、と。
まぁ、実際には、書籍(オーディオブック)の内容によっても、ナレーターの方のタイプなどによっても、受け取り方は違ってくると思うので、
色々と聴いてみると、作品ごとに、評価も大きく変わるのかもしれませんが。
初めて(オーディオブックで)聴いた『暁星』は、かなり「落ち着いた語り」が似合う作品だった、というのもあるでしょう。
ただ、そういうタイプの小説の方が、オーディオブックに向いている、という説も、なくはないですね。
実は、『暁星』は、「オーディオファースト作品」として、書き下ろされた作品でもありますし(と言っても、湊かなえさんの作品は、どれも向いてそうですが)。
特に、気になるのは、「三人称」視点の小説で、「地の文」を(わざわざ)読み上げられた場合に、どう感じるのか?という点でしょうか。
そこは、自分で読む時と、結構、感触が違う可能性もあるので。
ちなみに、今は、昔「カクヨム」版を読んだことのある、背筋『近畿地方のある場所について』を聴いていて、そちらも、割とイメージ通りであることを、確認しているところだったりもします。
後で、(内容が異なるらしい)文庫版も読もうと思っている(積んでいる)ので、その準備(予習?)も兼ねて。
しかし、さすがに、ホラーとか、ジャンルによっては、「声」による(それなりの)演出とかにも、やはり、期待はしてしまいますし、それも含めて、すでに楽しんではいるわけですが。
ともあれ、次に、前回の記事で言うところの、「二点目」の検討へ移りましょう。
特筆すべきは、「声」という「情報が増えている」点と、自動的に進んでいくことによって「受動性が増している」という点で、
二点目は、「静的」なものから「動的」なものに変わっているとも言えますし、話が進む「速度」において、「演出が加えられている」とも表現できます。
つまり、自分で「読む速度」をコントロールできない(倍速などには設定できる)といった点について、実際に体験してみて、どうだったのか(演出としてどうか?という意味合いでの評価は、前述の通りというか、同様です)。
以前は、「速度」や「順序」を「制御できない」からこその価値もあるのではないか?と、考察していました。
逆に、オーディオブックの方が「集中しやすい」場面や、強制的に「ゆっくりできる」ことも、それはそれで、あり得るのではないか?と思ったりもするんですよね。
個人差はあるにせよ、人の「声」がすると、聞き耳を立てるとまでは言わなくとも、注意をひかれてしまうものですし、流れていくからこそ、「聞き逃さないようにしよう」という気持ちも強くなります。
その上で、仮に「聞き逃した」としても、別段、焦らず、今は「身を任せて」続きを聞いているだけでいい、と「割り切りやすい」ということもあります。
特に、私の場合、映画やアニメなどを観ている時には、途中で再生を止めたり、巻き戻したりすることは(ほぼ)ないので、
オーディオブックも、「そちら側」に属する体験として、扱われることになるのではないか?と、推測していたわけです。
実際、「Audible」には、チャプター終了時に「タイマー」をセットする機能があり、章ごとに区切って聴きやすくもなっているので、私は、ほとんど毎回、キリのいいところまで(なるべく、何も操作せず)聴くようにしていました。
その上で、もし、「一部、聴き逃したかな」と思ったり、「前の章では、なんて言ってたっけ?」などと、確認したくなった際には、何度でも聴き直します。
紙の本であれば、ページを捲って、当該箇所を読み返していたところですが、
一応、オーディオブックにも、(二回目は、初見より負荷が下がるため)気軽に聴き直しやすい、という面は、あるかもしれません。
紙の本だと、そこまでちゃんとは読み返さないケースも多いでしょうし(そもそも、それがやりやすいのが、紙の利点でもありますが)、
あるいは、最初から「二回目を想定しておく」ことで、初見時も気楽に聴けます。
まぁ、これについては、一長一短ある(人によっては、そんなに気にしなかったり、デメリットの方が大きいと考えたりするのも、分かる)と言うべきでしょう。
以下のようにも書いていた通り、とりあえず、私の基準では、これはこれで、全然、悪くはなかった、といった感じです。
特に、本(文章)を読んでいると、いちいち細かいところに引っ掛かりまくって、思考も「脱線」しやすく、一向に話が先へ進まない!という人ほど、この違いは大きいのではないかと思います。
そして、当然ながら、「速読」とかいって、急いで読もうとする必要もないので、読むのが速い人の場合は、案外、その方が「くつろげる」可能性もある。
さすがに、「本格ミステリー」とかを読む際には、前のページを(頻繁に)確認しながら、読み進めていきたいことも多いので、避けるかもしれませんが、
逆に言うと、そこまでしないのなら、いちいち立ち止まらずに「先へ進めてもらう」方が、個人的には、メリットが大きいと考えられます。
実は、細かく引っ掛かりながら読むよりも、オーディオブックで「二周」した方が、かえって早い、なんてこともありそう。
しかし、これは、普通に読んでいると、余計なことも含め、考え過ぎてしまいがちな人ならでは、の意見でもあるのでしょうかね?
前回の記事の「コメント」にも追記している話なのですが、自分で「制御しにくい」からこそ、あまり深く考え過ぎず、「時間的に」というより、「気持ち的に」ゆっくり味わうことができる、というのも、あったかもしれません。
上の方では、「オーディオブックを聴いている最中は、スマホを見ると気が散ってしまうので、自ずと避けやすくなる」とも書きましたが、
脱線しにくいということは、それだけ「集中の維持度が高い」とも言えるわけです。
というか、オーディオブックには、強制的に「集中せざるを得ない」側面がある。
散歩中とか、掃除しながら、とかならまだしも、基本的に、他のことを考えている余裕はないし、毎度、一時停止ボタンを押さない限りは、その「声」が止まることはないので、そもそも、あまり「隙」がない。
そして、何か、深く考えたいことがあるなら、(チャプターごとにでも)聴き終わってから、(もしくは、聴き直しながら)考えればいいでしょう。
まぁ、紙の本や電子書籍を読んでいる時、私は、脱線(連想)が止められないから、どうにかして欲しい(こともある)というだけの話なのかもしれませんが。
というわけで、所感としては、こんなところですが、当然、小説ではなく、「実用書」などの場合には、かなり事情も異なってくるでしょうし、
また、様々な作品を聴いてみてから、改めて、感想をまとめたいと思います。

